ふたりは親子


ガタン。

あっ!帰って来た。



はい、コレ。

ピザ屋のチラシを差し出して自室へこもった次男。
どうやら今日も収穫なし。
待ち人(ではないが)来たらず。おてがみは届かなかったようだ。




○○さんは、随分離れた私立へ通うらしいから、電車通学の練習してるんじゃない?
みんな、塾の宿題とかで忙しいのかな~
春休みだし、旅行中かも・・・
おじいちゃん、おばあちゃんちへ行ってるかも・・・



これまで
さんざん、思いつく限りの言葉をかけた。
これ以上の言葉かけは、かえって逆効果に思われる。
だから、何にも言わないことにした。


*******************************

sponsored link




*******************************




その夜

ねぇ、母さん。
部屋がぐちゃぐちゃだし、布団を運ぶのが面倒くさいから、今日はそっちで寝ていい?



干した布団を取り込んで、ベランダ近くの和室に置いといた。
その部屋で、いつも寝ている私。


別に、いいけど


息子の部屋が毎日ぐちゃぐちゃなのは知っているけど、
久しぶりに息子と布団を並べた。





と、
ここまで書くと
仲良し親子のように思われるが





日付が変わって、本屋でのこと。
参考書選びにちょっとアドバイスしようものなら、

自分のことは自分で決める。黙っておいてくれない!



昨日の迷子のような弱々しい息子はどこへ行った? (゚д゚)(゚д゚)(゚д゚)


突然、乱暴な言葉を投げ入れられて


心の中は
高飛び込み選手の失敗ジャンプのごとき、派手な水しぶきがザッパーン!
周囲が必要以上に水浸しになって、
ああーーーもう、イライラする!!!そんな感覚に陥った。


いつまでたっても、感情の波が収まらず
制御不能になる前に、ひとり雑誌コーナーへ向かった。




そうです。そうなんです。更年期なんです。
そして、
息子は息子で、思春期なんです。




以前も書いたけど、減るホルモンvs増えるホルモンのせめぎ合い。
ホルモンに翻弄される二人。
昨夜のほんわか親子物語はどこへ行ったのか Σ(´Д`lll)!!





険悪ムードで本屋を後にした二人。
途中で
母さん、食パン買って帰るから。
じゃ、先帰るから。
と別行動をとった。




ああ、私疲れているかも。
スーパーの一角にイートインコーナーを見つけ、そこで頭を冷やすことにした。
自販機で買ったコーヒー片手に、小一時間ほど時間を潰した。
息子とべったり、居すぎたのかもしれない。
これじゃあ、お互いしんどいよな。
そんなことも考えた。




そろそろ、帰ろう。
マンションの入り口にさしかかると、荷台にお馴染みの赤いボックスを載せたバイクが停まっている。
ひょっとしたら・・・


あった!

それを掴んで、足早にエレベーターに乗り込んだ。

*************************************
お読みいただきましてありがとうございました。
ランキング参加中です。皆さまの応援が励みになります。



もしよろしければ、つづきのお話ございます。
下の 「→続きを読む」 から どうぞ。




手渡されたおてがみを黙って受け取り、自分の部屋へ入った息子。
相変わらずのポーカーフェイス。


小一時間じゃあ、まっ、しょーがない。
私の心もまだザワザワと、さざ波が立っている。


気にしない。気にしない。
一休み。一休み。


って、ゆっくりできないや!

洗濯物を取り込んで
米を研ぐ。
さあ、夕飯作りを始めよう。



ギョーザの餡を包んでいると
手伝うよ。
トレーナーの袖をまくって、私の隣に座る次男。
親子ふたり、黙々とギョーザを包む。



あらら、おてがみを並んで待つがまくんかえるくんみたいだわ。(→おてがみ)
そこまで、微笑ましくはないか。ハハッ(;´∀`)



仲が良いのか、悪いのか
まっ、いっか~
ふたりは親子。こんなもんでいい。